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西の魔女が死んだ

書評

 

 

誤解は人生を彩る

 

 

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西の魔女が死んだ あらすじ

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。

繊細な女の子の物語

この物語の主人公まいは親に「扱いにくい子」「生きにくいタイプの子」と陰で言われてしまいます。

本人は「扱いにくい子」「生きにくいタイプの子」を認めざるを得ないと自覚していました。

まいは学校に行かない選択をし、西の魔女の自宅で生活を始めます。

なんの変哲もない日常ですが、そこには生きていく上で大切なことが詰まっていました。

刺さる言葉が多くて共感する人も多いのではないでしょうか。

『西の魔女が死んだ』は読書感想文の本に

『西の魔女が死んだ』は200ページ程度で内容も読みやすい作品です。

さらに、中学生の女の子が生きていく上で大事なことを西の魔女から教わるストーリであることから、夏休みの読書感想文の本にピッタリ。

学生のときに読んだことがあるという人も多いのではないでしょうか。

ぜひ、大人になってからもう一度読んで欲しいです。かなり刺さります。

西の魔女が死んだ 名言

「西の魔女が死んだ 名言」で検索すると、いろんな名言が出てきます。

人によっては感動したシーンが違ったりしますよね。

ぼくも調べてみたのですが、自分と同じ部分で刺さった人があまりいなかったので、今回はぼくが思わず付箋を貼ってしまったシーンを紹介します。

ありがたいことに、生まれつき意志の力が弱くても、少しずつ強くなれますよ。
少しずつ、長い時間をかけて、だんだんに強くしていけばね。
生まれつき、体力のあまりない人でも、そうやって体力を助けていくようにね。
最初は何も変わらないように思います。
そしてだんだんに疑いの心や、怠け心、あきらめ、投げやりな気持ちが出てきます。
それに打ち勝って、ただ黙々と続けるのです。
そうして、もう永久に変わらないんじゃないかと思われるころ、ようやく、以前の自分とは違う自分を発見するような出来事が起こるでしょう。
そしてまた、地道な努力を続ける、退屈な日々の連続で、また、ある日突然、今までの自分とはさらに違う自分を見ることになる、それの繰り返しです。

意志の力は鍛えられるのかどうかという、まいの問いに対する魔女の返事。刺さりました。継続の大切が描かれていましたね。

大事なことは、今更究明しても取り返しようもない事実ではなくて、いま、現在のマイの心が、疑惑とか憎悪とか言ったもので支配されつつあるということなのです。
(中略)
そういうエネルギーの動きは、ひどく人を疲れさせると思いませんか?

心のエネルギーって漫画の世界の言葉っぽく聞こえますが、ぼくは割と使うんですよね。なので、この言葉がすごく刺さりました。

 

誤解は人生を彩る

この言葉は「渡の一日」という、西の魔女が死んでしまい、まいが学校に通い始めたお話に出てくる言葉です。大事な部分を伝えずにいいように解釈して浮かれてしまう同級生への言葉なのですが、すごく人間っぽくて好きだなと思いました。

西の魔女が死んだ 感想

 

確かに夏におすすめの本かもしれないです。なんとなくお盆でおばあちゃん家に帰るから、夏=おばあちゃんみたいなイメージがあるんですかね。

 

自分で決める力って学生のときはなかなかつかないんですよね。いい意味で周りが守ってくれているので。学生のころにはわからないけど、社会に出ると痛感します。おばあちゃんから大切なことを教えてもらえる一冊です。

 

作中では西の魔女の暮らしは、オールドファッションなのかもしれないと描かれています。今はそのオールドファッションが「丁寧な暮らし」って流行っているのではないでしょうか。実際ぼくの周りにもそういう人がたくさんいるので、すごく共感してくれると思います。

まとめ

この作品を読もうと思ったきっかけは、SEKAI NO OWARIの藤崎彩織さんの作品『ふたご』に出てきたからという理由でした。

この作品はぼくのTwitterのフォロワーさんの#名刺代わりの小説10選 にもよく入っている作品です。

本を読むのがあまり得意でない人にも、この本は読みやすいのでおすすめです。

ご感想や質問はこみーのTwitterのDMか質問箱にいただけると幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

ではまた!

 

 

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