「ちゃんと自分んで考えた?」
「言われたことだけやってるだけじゃ社会人としてまだまだだよ。」
そんなこと上司に言われたことはありませんか?
世の中考えられてないことなんてたくさんあります。
教員間でカレーのいじめが起こったから給食のカレーを中止にするとか、障害者雇用がやったからしょうがないとか。
ちょっと考えればなんの解決にもなっていないってわかるのに…
じゃあ考えるってなんなんだろう?
今回はちきりんさんの自分のアタマで考えようという本の紹介をしようと思います。
知識が思考の邪魔をする
これから一枚のグラフを出します。
仮にこれは日本のプロ野球ファンの年代別の変化だと思ってください。
※ちなみにこんなグラフはありません。
そのグラフから読み取れることを頭の中で考えてください。
はい!
シンキングタイムです!
考えられましたか?
例としてあげていくと
- 日本のプロ野球のファンの高齢化が進んでいる
- 日本のプロ野球はもっと若い人の環境客を増やすことが必要だ
- 日本のプロ野球は人気がなくなっているんじゃないか
など考えた人もいるのではないでしょうか。
何が言いたいのかというと
もしこのグラフが与えられなくてもこの回答はできたんじゃないかということです。
プロ野球の視聴率が落ちていること、日本社会が高齢化してることを知っているんですね。
例えば全く知らない人がこれを見ると
高齢者はお金も時間も若い人よりあるので、高齢者のファンが増えることは市原市の観光にとっていいことだ!
という解釈もできるんじゃないか。
日本人は高齢化にネガティブなイメージを持ちすぎてるのかも
自分が知っていることとグラフから読み取れることを一緒にしないようにしましょうとちきりんさんは言っています。
「なぜ?」「だからなんなの?」と問いかける
例として少子化問題について考えていきましょう。
これは合計特殊出生率のグラフと出生数のグラフです。
このグラフを使って「なぜ」「だからなんなの?」と問いかけるって何?というのを説明していきます。
まず、少子化問題のなぜです。
例えば
- なぜ、戦後の数年間はこんなに出生数が多いのか
- なぜ、その後急激に減っていったのか
- なぜ、1966年だけ出生数が落ち込んでいるのか
など。
次に少子化問題のだからなんなの。
- 出生数が減ることは問題なのか
- 出生数が減るとどんな問題があるのか
- 出生数を増やすためにはどんな方法があるのか
本の中ではもっと細かく抽出してますし、1つ1つ丁寧にその解説もしています。
この1枚のグラフから1時間くらいは話ができるんじゃないでしょうか。
ページ数で言うとこの話だけで20ページくらい使ってます。
考える力をつけるには1つの情報に対して考える時間を十分に設けるということをちきりんさんは言っています。
やってみるとけっこう時間がかかります!
ここまで聞いた人で当たり前のことしか言ってないじゃんと思う人がいるかもしれませんが、結構できていない人が多いんじゃないかと思います。
もし機会があったら1つのことに対して考えることをやってみてください!
まちづくりに落とし込む
商店街の問題を解決しようとなったとしましょう。
商店街の問題のなぜ
- なぜ、商店街は衰退したのか
- なぜ、商店街は昔栄えていたのか
- なぜ、商店街を盛り上げる必要があるのか
それに対して
商店街の問題のだからなんなの
- このままだと商店街は無くなってしまうのか
- 商店街が衰退すると何が問題なのか
- 商店街が盛り上がったらどうなるのか
よく商店街の活性化させようとは聞くのですが、その理由って深く考えたことありますか?
元気でいることはいいことなのですが、ただ元気でいることがいいこととなっているように感じます。
こんな風に明示しながらやってみると、思っていたことと違うことが見えてくるかもしれないですね。
場合によっては考えた結果、もう店を閉めた方がいいという結論になるかもしれません。
自分たちで決めたことならそれがいいのだと思います。
まとめ
- 知識が思考の邪魔をする
- 「なぜ?」「だからなんなの?」と問いかける
- まちづくりに落とし込む
の3つについてお話ししました。
実は、この本を選んだ理由の1つに2018年に自分が参加していた都市経営の勉強会の一番最初の課題図書だったことがあります。
その時は「この本の感想を1,000字でまとめてみんなでシェアしましょう」と言う課題でした。
その時ぼくが書いた感想を以下にアップするので、興味がある方はぜひご覧ください。
実際に本を読んで1,000時でまとめてからご覧になった方がいいかもです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ではまた!
都市経営の課題
まちづくりと考える力
「仕事の成果が見えるまでの期間」について作中にあったが、“まちづくり”は成果が見えるまでかなり時間がかかる。
しかしながら、社会情勢の移り変わりは著しく速い。
なので、当初の計画どおりにまちづくりが進むことはほとんどないと思う。
社会の流れに柔軟に対応しながらまちづくりを進めていくには、先のことを予測する力と取捨選択の能力が必要だと私は考える。
そのためにはどのような過去があり、どのような流れで現在に至ったかを知る必要がある。
そのデータの分析の際にこの本のような「考える力」が必要なのではないかと私は感じた。
作中の5章で判断基準を絞り込む重要性についてあった。この考え方はまちづくりにおいてもかなり重要だと思う。
現在全国の地方都市で同じような問題が生じている。
・若者がいない
・地域の高齢化
・空き家や空き店舗の増加
・商店街の活気がない(人も来ないし売り上げも伸びない)
・観光地化するような地域の誇れるものがない
…など挙げていけばたくさんある。
ではこのまちで今やらなければいけないことは何か。
若者を呼ぶためのなにかをするのか、高齢化問題を解消するために交通手段や福祉的なサービスを向上するのか、空き家や空き店舗を減らすためにリノベーションや新たな担い手を誘致するのか。
理想のまちをつくろうとすると、あれもこれもと多くの要望が出てきてしまう。
このような判断基準を持ち、今何をすべきなのかを整理することも重要だと思った。
これは今回の本とあまり関係ないが、考える時間も重要だか行動を起こすことも同じくらい重要だと私は考えている。
私がまちづくりの授業でエスキス(作品の制作の準備段階の構図)を作成する際になかなか行動できずにかなり苦労したのを覚えている。
案を練っている時間は楽しくて気持ちよく、なかなかこれだというものが決まらない。
そうしているうちに期限がきてしまうという経験を何回かした。
なので、ある程度考えが固まったら行動に移すことも大事なことだと思う。(821字)
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