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6時間後に君は死ぬ 未来が見えるSF短編小説

書評

 

 

未来を断定する因など、誰も持ち合わせていないのだ。だからこそ人は、荒れ狂う運命を前にすると恐れおののき、希望を見失い、未来を変えようとする努力を放棄してしまうのだ。

 

 

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6時間後に君は死ぬ あらすじ

6時間後の死を予言された美緒。他人の未来が見えるという青年・圭史の言葉は真実なのか。美緒は半信半疑のまま、殺人者を探し出そうとするが――刻一刻と迫る運命の瞬間。血も凍るサスペンスから心温まるファンタジーまで、稀代(きたい)のストーリーテラーが卓抜したアイディアで描き出す、珠玉の連作ミステリー。

6時間後に君は死ぬ 未来が見えるSF短編小説

『6時間後に君は死ぬ』はSF短編小説です。

人の未来が見えるという男性と一緒に、未来や過去を変えようとする人たちの物語。

タイトルから壮大なミステリ小説なのかなと思っていましたが、ミステリではない素敵な物語もたくさんあって、これは購入してから感激する作品だなと感じました。

どれかをつまんで楽しむんじゃなくて、この物語がセットでこの作品というのが、全ての物語を読んで伝わってきます。

6時間後に君は死ぬ こんな人におすすめ

『6時間後に君は死ぬ』は過去や未来と時間軸の移動が多い作品です。

なので、時間軸がキーとなる作品が好きな人は楽しめる作品だと思います。

また、複数の物語が収録されているので、こまめに物語を楽しみたい人は、物理的に読みやすいのではないでしょうか。

スリルや切なさ、涙といったさまざまな感情が湧き出てくるのがこの作品の素敵なところだと思うので、いろんな感情が出てくる物語を読みたい人はおすすめです。

6時間後に君は死ぬ 心に刺さった言葉

人生の決められたレールから外れ、夢を追い始めた人の前には、どこからともなく気まぐれな運命の女神が現れて未来を覆い隠す。そして意地悪なことに、成功の香りだけを漂わせて、宙ぶらりんの現在に人を縛りつけてしまう。その人がどれだけ苦労しようが、どれだけ孤軍奮闘を強いられようが、待ち受ける未来が薔薇色なのかどうかは、決して明かされることはない。そしてみんなはようやくみんなは悟るのだ。「頑張っていればかならず夢は叶う」という言葉には何の根拠もないと。未来が薔薇色なのかどうかは、頑張ったところで誰にも分からない。逆に、頑張れば頑張るだけ、間違った努力をしているんじゃないかとか、これまでの苦労が徒労に終わるんじゃないかとか、焦る気持ちだけが強くなっていく。報われるのは、ほんの一握りの人間だけなのだ。

長くなってしまいましたが、この作品で一番刺さったのはこのシーン。

「ドールハウスのダンサー」に出てくる言葉です。

オーデションに受かるためにライバルのダンサーと安いシェハウスに住み、バイトをしながら生活をしている主人公の物語。

表現を生業としている人にとって、この言葉はとても刺さるのではないかと思いました。

「ドールハウスのダンサー」で一番盛り上がるシーンは、主人公がある決意をしたシーンです。

人が何かを決断して新しい挑戦をする瞬間はとてもかっこいい。

こういう経験をしている人間は強く生きられるんだろうなと憧れます。

6時間後に君は死ぬ 感想


いろんな感情が出てくる1冊です。「ドールハウスのダンサー」いいですよね。

 

「恋をしてはいけない日」は切ないお話でしたね。人を見かけじゃないんだなと感じることのできる物語です。

 

「6時間後に君は死ぬ」と「3時間後に僕は死ぬ」は、1分1秒の光景が鮮明に描かれているので、息が詰まってしまいます。超スリリング。興奮しますね。

まとめ

『6時間後に君は死ぬ』はフォロワーさんのすーさんにプレゼントしてもらった作品です。

たまに入ってこない作品ってありません?

もし入ってこない作品だったらどうしようって思いながら読んでみたのですが、とても面白い作品でした。

自分じゃ選ばない作品だったので、こうやって素敵な本と巡り会うことができて嬉しい。

自分が読みたいって思ってる本だと無意識に自分が好きな物語になってしまって、読む本に偏りが出てきてしまいますよね。

今回はお互いに自分のおすすめの本ということで、プレゼントしあいました。

定期的にこうやって人のおすすめの本を読んでいきたいなと思います。

ご感想や質問はこみーのTwitterのDMか質問箱にいただけると幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

ではまた!

 

 

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