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試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。

書評

 

 

このドレスを着て、新しい恋がしたい。みっともないほどに、人を好きになってみよう。

 

 

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試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。 あらすじ

年下に片思いする文系女子、不倫に悩む美容マニア、元彼の披露宴スピーチを頼まれる広告代理店OL…。恋愛下手な彼女たちが訪れるのは、路地裏のセレクトショップ。不思議な魅力のオーナーと一緒に自分を変える運命の一着を探すうちに、誰もが強がりや諦めを捨て素直な気持ちと向き合っていく。繊細な大人たちの心模様を丁寧に綴った恋物語。

タイトル買いした本

この作品、はじめてタイトルで購入してしまった本です。

普段本を購入するときはTwitterのフォロワーさんが勧めている本を参考にしたり、TLに流れてきて面白そうと思った本を購入するのですが、この作品は本屋さんで見た瞬間に手に取ってしまいました。

『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』

どんな話かわからないけど、すっごい刺さってしまって、忘れることができませんでした。

みなさんはタイトル買いした本ってありますか?

5人の女性の恋の物語

この作品は5人の女性の恋の物語が綴られている短編小説になっています。

タイトルもそうですが、各物語のタイトルも素敵なのでご紹介。

あなたといたい、と
ひとりで平気、を
いったりきたり。

悪い女ほど、
清楚な服がよく似合う。

可愛くなりたいって思うのは、
ひといぼっちじゃないってこと。

ドレスコードは、
花嫁未満の、わき役以上で。

好きは、片想い。
似合うは、両思い。

悪い女ほど、清楚な服がよく似合う。の女性の表現がとても気に入ったので、共有しますね。

女性のリアルを綴った言葉

 

水商売や愛人の女性は、お正月やお盆の淋しさが応えるんだよ

 

あくまで想像ですが、すごく寂しくなってしまった一文。インパクトがあります。

 

隙間なく建てられている雑居ビルに、自分と似た境遇の女たちがいる。正月もお盆も、ひとりで過ごす女。いつもは男たちに甘えたフリをしても、最後は誰にも甘えられない女たち。

 

先程の言葉とは対称に、同じような寂しい思いをしてる女性は自分だけじゃないんだと感じることのできる言葉でした。

 

モテるということと人を好きになれるということは、どうやら違うみたいだとクミは気がついた。
不倫はできるくせに、適当に恋愛できない生真面目さに、自分でも腹が立った。

 

人を好きになるって、できそうでできない。
適当に恋愛なんでもっとできない。本気になっちゃう。いつもと違う自分がで出ちゃう。

 

不倫の恋を心配してくれた女友達は、みんな結婚していった。彼女たちは「だまされてる」と言ったが、それは自分でもわからない。
「他にもっといい人がいるよ」とも言った。それもわたしにはわからない。いるかもしれないしいないかもしれない。

自分にとっての「いい人」は、自分で決めるしかないのだから。

 

「いい人紹介してよ」のいい人ってなんなんでしょうね。

 

わたしにも「耐える」と「身をひく」以外の選択肢があってもいい。
自分で選んだ恋を、誰かのせいにはしたくない。

 

自分で選んだ恋を、誰かのせいにはしたくない。って言葉がすごく刺さりました。この人を好きなる、愛する、って覚悟が大事だなぁと思いましたね。

感想

この感想の「葛藤の心理描写が色鮮やか」という表現、好きです。
モヤモヤしてる感じがとてもリアルで、共感することができます。

 

恋をするというより、恋をする自分と向き合うって感じ。ベクトルが自分なのですごく刺さります。

 

 

洋服を買うときに誰かを想像するなんてしたことないかもしれないです。。。
次に洋服屋さんに行く時、思い出してみようかな。

まとめ

自分が26歳になって、本当に恋愛がしにくくなったなぁと思います。

学生の頃のような感覚ってどこにいっちゃったんでしょうね。

告白して付き合うみたいな、綺麗な恋愛っていつの間にかキラキラして眩しいものに見えてしまって、歳を重ねるにつれてこういうときどうすればいいんだっけ、って。

この作品は大人の女性たちが洋服屋さんを通じて、恋愛に一歩を踏み出す物語です。

恋愛してるときの感覚を思い出したいな〜と思っている人、ぜひ読んでみてください。

ご感想や質問はこみーのTwitterのDMか質問箱にいただけると幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

ではまた!

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