エプロンをはずして、私と会ってくださいませんか。
木曜日にはココアを あらすじ
川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店
「マーブル・カフェ」。そのカフェで出された一杯のココアから
始まり、東京とシドニーをつないでいく
12色のストーリー。卵焼き作る、ココアを頼む、
ネイルを落とし忘れる……。
小さな出来事がつながって、
最後はひとりの命を救う――。あなたの心も救われるやさしい物語。
心あたたまる青山美智子さんのデビュー作品
『木曜日にはココアを』は青山美智子さんのデビュー作品です。
2017年に発行されたこの作品は、高校の入試問題など教材としても使われています。
12の物語が収録されているのですが、『2 きまじめな卵焼き [Yellow/Tokyo]』、『12 恋文 [White/Tokyo]』がとても好きです。
『木曜日にはココアを』はいろんな人が朗読していて、こちらの宝島社のHPからもすぐ聴けたので、ぜひ聞いてみてください。
出版社は宝島社
宝島社はファッション雑誌NO.1なんですね。
自分がファッション雑誌を読まないのですが、『リンネル』や『sweet』なども宝島社だそうです。
HPのトップページも、本の画像ではなく、バッグやポーチなどの付録の方がメインで出ていて、出版社っぽくない印象を受けました。
会社の沿革を見ると、もともと地方自治体のコンサル業として設立されてるのが気になりますね。
ぼくが知っている作品だと、『名探偵のままでいて』『レモンと殺人鬼』などが宝島社でした。
著者「青山美智子」のプロフィール
青山さんは大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。
2年間のオーストラリア生活の後、帰国して出版社で雑誌編集者を経て執筆活動を始めたそうです。
2017年8月26日に『木曜日にはココアを』が発売。
こちらの記事では、『木曜日にはココアを』の発売日と同時に、作家としての誕生日だと、青山さんが語っています。
2021年には『お探し物は図書室まで』、2022年には『赤と青とエスキース』、2023年には『月の立つ林で』が本屋大賞作品としてノミネートされ、2024年にも『リカバリーカバヒコ』がノミネートされています。
こんなにもたくさん賞を獲れる作品が書ける青山さん、すごいですよね。
青山美智子さんの作品は、ぼくは『赤と青のエスキース』がはじめてでした。
青山さんへのインタビューで、『木曜日にはココアを』に関するおもしろい記事を見つけたので、ぜひ興味のある人は読んでみてください。
木曜日にはココアを こんな人におすすめ
『木曜日にはココアを』はミステリ作品でもホラー作品でもないので、心があたたかくなるようなストーリーがたくさん入っています。
ほっこりしたい人にはおすすめです。
作品にはラブストーリーが含まれています。
一歩踏み出せる勇気がもらえて、素敵な気持ちになれるラブストーリーです。
ラブストーリーを読みたい人にもおすすめです。
また、青山美智子さんを本屋大賞で知った人は、『木曜日にはココアを』を読んでいない人もいるのではないでしょうか。
青山さんのデビュー作品を読んでみたい人はぜひ読んでみてください。
木曜日にはココアを 心に残った名言たち
だから書き続けて。君の緑に、救われる人がいるよ。君が描いているのは「君」であって「あなた」だ。っそれぞれの人が、自分にぴったりの一枚をきっと見つける。もっとみんなに見せてあげて。
7 カウントダウン[Green/Sydney]
表現をしている人が、こんなにももらって嬉しい言葉はないんだろうなと思いました。
「不遇の時代が長かったけど、ここにきて急展開だね」とマークは言った。でもそれは少し違うのかもしれない。不遇だったのではなく、わたしが翻訳家になるためには、これだけの時間と経験がどうしても必要だったのだ。
10 あなたに出会わなければ [Black/Sydney]
こんなふうに過去を解釈できる人は素敵ですよね。そう思えるからこそ、その人はチャンスを掴むことができたんだろうなと。
私たちは1秒先のことも知らされないまま暮らしている。自分の意志だけではどうしようもない、抗えないことも向こうから訪れる。そんなときに果てしなくふくらんでいく不安は、私たちに恐ろしいシナリオを書かせる。自分で作ったストーリーなのに、まるで誰かに与えられた未来のように、そしてそれが決まってしまったかのように、私たちは脅かされる。
でも本当は、そんなものはどこにも実在しないのだ。
11 トリコロールの約束/ Purple/Sydney]
こなったらどうしようってネガティブな発想をしがちな自分にとって刺さる言葉でした。そんな怖い出来事はどこにも存在しないのに。
木曜日にはココアを Twitterでの感想と反応
木曜日にはココアを/青山美智子#読了
色を絡めた12色の連作短編。それぞれの登場人物が少しずつ繋がって救われていく。小さな出会いと奇跡の積み重ねの物語。
一つの喫茶店内で展開していくのかと思ったらスケールが大きかった。
個人的には、オレンジのサンドイッチ屋さんと青の魔女の話が好み。 pic.twitter.com/FSHdYB7CVv— ゆう📚読書 (@book_202301) April 13, 2024
ぼくもそれぞれの登場人物がみんな救われていく感じがとても好きです。
この本を読了している、フォロワーさん達の感想がみんなホッコリするとのことで、ギスギスした心に潤いを与えたくて読みました。
確かにホッコリしで優しい気持ちになります。
夜、寝る前に少しずつ読むのをおすすめします。#読了#青山美智子#木曜日にはココアを pic.twitter.com/4Ai72yxZZy— Gou (@BookGou1) October 30, 2021
文字も大きく行間もあるので、読むのが早い人は1時間くらいで読んでしまうのではないでしょうか。寝る前に1章ずつ楽しむのもアリですね。
#木曜日にはココアを #読了
一つ目の話で出てきた人が二つ目の主人公になり、二つ目に出てきた人が三つ目の主人公になり、、、という感じで繋がっていく12のお話。短い話だと10ページくらいだし、集中が続かなくて長編を読むのが難しい時や、学生の読書の時間などにちょうどよさそうです📚 pic.twitter.com/7TRhC62s54
— さつき@読書垢 (@l1OeJ1MlC7K6594) October 15, 2021
登場人物が繋がっていく短編集はおもしろいですよね。学校でも朝読書の時間があると思うので、そういう時間に読むのもいいかも。
まとめ
ぼくは『2 きまじめな卵焼き [Yellow/Tokyo]』、『12 恋文 [White/Tokyo]』のふたつの作品がとっても好きです。
好きすぎて数ページ丸ごと紹介したい箇所があって、ここには書ききれませんでした。
『きまじめな卵焼き』では、卵焼きを満足に作れないというところから、大切なパートナーの存在までも否定しまうところまで思考が進んでしまう主人公の性格に共感し、『恋文』では、学生の頃の甘酸っぱい青春のラブレターではなく、大人の女性が書く恋文に、「こんなのずるいだろ…」と読み終えた後、悶絶してしまいました。
この作品、ほんとにすぐ読めるので、本を読むのが苦手って思っている人でも読みやすいと思います。
ぜひ読んでみてください。
発売の順番だと『木曜日にはココアを』の次に『月曜日の抹茶カフェ』らしいのですが、ぼくは逆に買ってしまいました(月曜日が最初っぽくてw)。
これから『月曜日の抹茶カフェ』を読んでいきます!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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