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汝、星のごとく 凪良ゆう

書評

 

 

わたしは愛する男のために人生を誤りたい。

 

 

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汝、星のごとく あらすじ

風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。
その愛は、あまりにも切ない。
正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。
本屋大賞受賞作『流浪の月』著者の、心の奥深くに響く最高傑作。

汝、星のごとく

この作品は超恋愛小説です!

高校生のときに出会った暁海(あきみ)と櫂(かい)の物語で、32歳になるまでの2人のエピソードが綴られています。

変わった親、田舎で生活、都会の生活、夢と現実、お互いがお互いを想う愛はあるのにうまく繋がらない感じが、とても切ないお話です。

ふたりの他に出てくるかっこいい女性と頼りになる男性もぼくはとても好きで、彼らの存在はふたりに大きな影響を与えているんだと感じました。

汝、星のごとく こんな人におすすめ

とにかく恋愛小説が読みたいという人にはおすすめです。

キラキラしている感じではありませんが、確実に「愛」を感じることができる作品です。

ふたりには変わった親の問題が大きく影響してきます。

一言では表せませんが、親のことで悩みがある人は、とても共感できる作品ではないでしょうか。

汝、星のごとく 心に刺さった言葉たち

いざってときは誰に罵られようが切り捨てる、もしくは誰に恨まれようが手に入れる。そういう覚悟がないと、人生はどんどん複雑になっていくわよ。

これが女性の口から出てくる言葉というのが刺さります。かっこいい。

誰かに幸せにしてもらおうなんて思うから駄目になる。自分で勝手に幸せになれ。自分は自分を裏切らない。母親を通して、俺自身に言い聞かせた。

10代の男の子がこんな感情になるなんて…と思ったのが第一印象。その後に確かに正論だよなと思いました。

わたしに取って、愛は優しい形をしていない。どうか元気でいて、幸せでいて、わたし以外を愛さないで、わたしを忘れないで。愛と呪いと祈りは似ている。

愛とはなんですか?という問いにポジティブワードではなく、「呪い」って出てくるのすごいですよね。
他の作品で「愛とは罪の共有」という言葉を聞いたのをいまだに忘れられないです。

捨てる。選ぶ。
意味は違うのに限りなく近いふたつの言葉。
わたしはなにを捨てて、なにを選べばいいのだろう。

この言葉を最初に読んだとき、捨てられないはあるけれど、選べないってことはあまりないんだろうなって感じました。無意識のうちに選んでるんだろうけど、捨てるという強い意思ではないってイメージ。選ばれなかった方が捨てる方なのだろうか。

自分で自分を養える。それは人が生きていく上での最低限の武器です。

最低限の武器を持ち合わせているのだろうか、たまに不安になる。

汝、星のごとく 感想


長い時間軸で描かれている物語が好きです。東野圭吾さんの『白夜行』や『幻夜』などとても好き。長いかもしれないですけど、「時間」って物語に深みや重さが増しますよね。

小説で救われる人がいるってとても嬉しいですよね。ぼくは小説家ではないですが、文章を書くこお仕事をしているので、人の心を動かす文章を書くことができるようになりたいです。

この物語を一気に読むと、余韻がすごそう。

汝、星のごとく まとめ

わたしは、明日死ぬかもしれない男に会いに行きたい。(中略)
これがわたしの選んだ幸せなのだ。
わたしは愛する男のために人生を誤りたい。

めっちゃかっこいい!と思った言葉です。

誰かのために人生を誤りたいと思ったことってあります?

愛は呪いって言ってたのに、めっちゃかっこいい愛じゃん!!って思いました。

覚悟を決めた人ってキラキラしてていいですよね。

『汝、星のごとく』は自分たちが普段選択しないような道を選ぶシーンがたくさんあるので、心がとても揺さぶられます。

こういう作品にもっと出会っていきたいなと思いました。

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました!

ではまた!

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