でもさ、本当は飛び出したいくせに、それでいいのかい?
それでも、あなたは回すのか あらすじ
僕たちは「物語」の歴史の最先端を走ってる。編集者になりたい。そんな夢を胸に出版社を受けるも、就職活動がまったく上手くいかず、ソーシャルゲーム開発会社に入社することになった友利晴朝。配属されたのは、社内で「サ終(サービス終了)」と呼ばれる赤字チームだった……。ユーザーの声がダイレクトに届く運営現場。課金。ガチャ。そして、炎上。急成長するエンターテインメント業界、その内幕を描く新時代のお仕事小説。
それでも、あなたは回すのか ソシャゲ開発会社に就職した新卒の話
『それでも、あなたは回すのか』の冒頭は就職活動から始まります。
そこからソーシャルゲームをつくっている会社に就職。
主人公の、組織の中で何か役に立ちたいと空回ってしまう焦りや、社会人や会社としてできることやできないことを学んでいく成長が、とてもワクワクする作品でした。
自分が個人事業主として働いていることに加え、ソシャゲに一時期ハマっていたので、とても新鮮な気持ちになった物語です。
ちなみに、ソーシャルゲームとは
①短時間で遊べる
②基本は無料
③友達と対戦や協力プレーができる
④アイテム課金
⑤ガチャ課金
などの特徴をもったオンラインゲームのことです。通称ソシャゲ。
それでも、あなたは回すのか こんな人におすすめ
就職活動から入社数ヶ月目までの物語なので、大学生や新社会人は刺激がある作品です。
ソーシャルゲームをつくっている会社の話なので、同じようなクリエイターには共感間違いありません。
どうやってソーシャルゲームが作られているのかもわかるので、ソーシャルゲームが好きな人にも、楽しめる作品になっています。
ちょっとなよっとしている男の主人公が成長していく感じの少年漫画が好きな人は、『それでも、あなたは回すのか』好きになるだろうなって勝手に思ってます。(ソースは私)
それでも、あなたは回すのか 心に刺さった言葉
なぜ、と自分自身に問いかけたって、好きだからが最も深い部分にある答えだった。なんの自己分析にもならない。なぜ、に答えられる言葉を探せば探すほど、それは無理に飾っているだけの薄っぺらい言葉になってしまった。どうして、ただ好きなだけじゃ駄目なのだろう。
好き!って以外に理由なんてないってこと、ありますよね。
君にふさわしい価値を、君が見つけなくてどうするんだ。
そうなんですよ、ほんと。
人は皆、自分は不器用に、他人は器用に見えるものです。
そうなんですよ、ほんと。(2回目)
それでも、あなたは回すのか 感想
紙木織々『それでも、あなたは回すのか』
役に立ちたいのに、誰にでもできる雑用しか与えられず、歯痒い。そんな新入社員の気持ちがよく描かれている。
そして…慣れてきた頃に気づく。自分のいる部署が不採算部門であることに。ソシャゲ業界に限らず、駆け出しの社会人が読むべきお仕事小説です。 pic.twitter.com/ZjNGuI5th5
— ぱんだまん (@pandaniniter) March 19, 2021
新社会人はとても共感できることだと思います。ちゃんと悔しがれるようになりたいです。
『それでも、あなたは回すのか』読了。
就職活動が上手く行かずソーシャルゲームの開発会社に入社した主人公を巡る仕事小説。
社会人として働くということ。仕事を通じて個性的な先輩や同期と関わる中で芽生える主人公の決意が胸に響く。胸中で巡り刻み込まれた言葉と感情は彼の物語を動かすはずだ。 pic.twitter.com/AlrpQ20jqP— huraki@読書垢 (@dokushoreading) December 26, 2020
この物語に出てくる上司がいたらいいなって思ってしまうのはぼくだけでですか?(笑)
『それでも、あなたは回すのか』#読了
スマホにおける娯楽のひとつ「ソシャゲ」の裏側にスポットライトを当てた今作。何気なく遊んでいるスマホゲームの内幕に驚嘆すると同時に尊敬の念を抱く。そして、何とも着地の良いラストでした。それでも、僕は課金しない、かもw pic.twitter.com/vsVaXnx5j5
— なっぴ@BOOK TUBER (@nappi_booktuber) April 27, 2021
ゲームに課金はほぼしない派です!(過去に一度だけ500円くらいしたことがあります)
まとめ
ちょっとソシャゲの思い出話をさせてください。
ぼくBLEACHが大好きで、BLEACHのソシャゲに大学生のときにすごいハマってたんです。
ゲームにグループ機能が追加されたので、TwitterでゲームのIDとをプロフィールに書いていたら、うちのグループ来ませんか?って声かけられて、あるグループに参加しました。
毎日ログイン必須、もしログインできないときは事前に連絡、グループでスコアを競い合うグループバトルでのスコアがいくつ以上、などのグループのルールがあります。
熱量が同じ人が集まると楽しいですよね。
Twitterでもグループがあり、さらに仲のいい人はLINEグループもあって、通話しながら協力したりガチャを引いたり、オフ会もしていました。
スマホゲームすごくないですか?
しかし、リアルのコミュニティと違って、継続させるためには日々更新し続ける必要があります。
メンバーのほとんどが大学生だったので、大学が忙しくなるとにグインする頻度が減ったり、ゲーム自体が面白くなったりして、次第に人が減っていきました。
他のグループではルールが守れない、やりとりがうまくいかないなどの問題でグループが解散しているところも。
たかがゲームかもしれないけど、ちゃんとそこにはコミュニティがありました。
仕事というか部活みたいで、おもしろかったです。
ぼくが小学生の頃は集まってゲームをするのが遊びでしたが、今のゲームはオンラインで繋がるのが大前提。
携帯を持っていない小学生も、学校から帰ってきてNintendo Switchを起動して、友達とやりとりしているとか。
オンラインのコミュニティでどう生きていくのか、教育にも取り入れてもいいのかな〜とか思ったりしています。
小説とは別の話が長くなりすぎましたね(笑)
ぼくもゲームや物語が大好きなので、『それでも、あなたは回すのか』の主人公に共感することができ、世界観に没頭することができました。
ゲーム好きが社会について学べる1冊です。
ぜひ手に取ってみてください。
ご感想や質問はこみーのTwitterのDMか質問箱にいただけると幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
ではまた!
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