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賢さをつくる 頭はよくなる。よくなりたければ。

書評

 

具体的な世界と抽象的な世界を自由に移動できる人が「頭がいい人」なのだ。

 

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賢さをつくる あらすじ

「思考」とは、驚くほどシンプルであった。「思考」の真実を知るだけで、誰もが簡単に、かつ今より飛躍的に「頭がいい人」なることができる。

本書では、「思考」というものを《具体》と《抽象》という「2つのキーワード」と、その2つを結ぶ「たった1つの軸」で、シンプルに図式化。人間の様々な思考パターン、年齢や地位によって求められる思考能力、「頭がいい」と言われる人の思考法などをすべて「1つの軸」で説明する。曖昧な概念だった「頭のよさ」も「1つの軸」上の「動き」として可視化して見せる。

賢さをつくる 頭がいいとは

『賢さをつくる』の冒頭に、「頭がいい人」とはどういう人なのか、という問いがありました。

ぼくがパッと思いついたのは、「頭の回転が早い人」です。

この問いの答えは人によって違うのではないでしょうか。

結論から言うと、頭がいい人とは

具体的な世界と抽象的な世界を自由に移動できる人が頭がいい人

と定義していました。

ここで言う自由に移動できるとは、具体と抽象の、距離、スピード、回数で、

・「具体」と「抽象」の距離が長い
・「具体化」と「抽象化」のスピードが速い
・「具体化」と「抽象化」の回転が多い

人が「頭がいい」と述べていました。

『賢さをつくる』では、このように「頭がいい」ということを「具体」と「抽象」を使って、細かく分解していきます。

賢さをつくる こんな人におすすめ

本の帯には「独学で東大現役合格する人の思考法」と書いてあります。

受験勉強をしている高校生におすすめだなと思いました。

特に受験期で忙しい3年生ではない、1年生や2年生のときに読んでおくと、その後の勉強の取り組み方も変わるのかなと思いました。

また、学生じゃなくても、何かこれから新しいことを始めようとしている人にはおすすめです。

仕事と学校の違いなども載っているので、新社会人にもぜひ読んで欲しいなと思いました。

賢さをつくる 心に刺さった言葉たち

現場力である具体の世界の能力に関しては、仕事のできと学歴は本当に関係がない。(中略)
むしろ、下手に高学歴のほうが具体の世界に適応できないやつに見える。

会社に入りたての頃は大きな仕事を任せてもらえなかったりしますよね。まずは先輩の後ろについて見ていたり、雑務をこなしたり。大学では抽象的なことを扱ったのに、入社して急に自分じゃなくてもできるような雑務を仕事としてこなすとなると、ギャップに困惑することもあると思います。その違いをわかりやすく説明してくれていた文章でした。

学力や学歴と仕事は関係なくて、「仕事に合った抽象度で思考ができるのか」が重要になってくる。

建築でいうと、大工さんと設計事務所をイメージするとわかりやすいのかなと思います。
大工さんが設計のことを考えられると、全体としてスムーズに工事が進む感じ。
設計事務所が大工さんの作業を理解していると、大工さんが作業しやすいような設計ができる。
学歴ではなくて必要な抽象度で思考ができてるか、大切だなと思いました。

「頭のよさ」を構成する要素とは次の3種類しかないと言える。
・「具体」と「抽象」の距離が長い
・「具体化」と「抽象化」のスピードが速い
・「具体化」と「抽象化」の回転が多い

記事の前半にも書いたのですが、本書ではこれを電車に例えて説明してくれていました。

・「具体」と「抽象」の距離が長い(行ったり来たりできる距離が長い)
・「具体化」と「抽象化」のスピードが速い(すぐに行ったり来たりできる)
・「具体化」と「抽象化」の回転が多い(何度も行ったり来たりできる)

賢さをつくる 感想

こんなふうに図解してくれるとわかりやすいですよね。

自分の性格に合わせてというのも大事ですね。

本当に読みやすくて、隙間時間でも読める作品です。集中すれば1,2時間で読み終えることもできると思います。ぜひ。

賢さをつくる まとめ

思考は抽象化だけでは完結しない。具体かされて初めて価値が世界に現れる。

この本の「おわりに」に書いてあった言葉です。

どうしても頭のいい人って学歴があって、目に見えないような物事を考えられる人のイメージが強いのですが、抽象化しかしていない人は、具体的なことしか考えられない人と同じくらい、頭が悪いと作者は言っていました。

大事なのは具体と抽象の往復運動。

何度も言っていますが、両方を自由に行ったり来たりできることが大事なんだとこの本から学びました。

ぜひこの本を読んで、自分が働きやすく、生活しやすくなるといいなと思います。

 

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