今日も地球は丸いし仕事は終わんないし推しは尊い
あらすじ
逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。
アイドル上野真幸を””解釈””することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し——。
「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい」
朝日、読売、毎日、共同通信、週刊文春、
ダ・ヴィンチ「プラチナ本」他、各紙誌激賞! !デビュー作『かか』は第56回文藝賞及び第33回三島賞を受賞(三島賞は史上最年少受賞)。21歳、圧巻の第二作。
あらすじと検索するとこのような表現が出てきますが、もう少し舞台背景を知りたい人のために、ぼくなりに紹介します。
アイドルの上野真幸が推しのあかり。
高校には保健室登校が多く、推しのグッズやライブのためにバイトに明け暮れるあかりだが、推しがファンを殴ったと記者会見が開かれる。
あかりの推しに対する姿勢だったり、現代を生きる生きづらさだったりが、独特な表現で記されていて、若者の会話をそのまま切り取ったような作品。
こんな感じでしょうか。(下手くそでごめんなさい)
今話題の本
あれだけBOOKOFFのウルトラセールで買ったのに、我慢できずに新品を買ってしまったよ…#推し燃ゆ pic.twitter.com/tq6AA5sxfJ
— こみー@読書垢 (@blue_komi117380) January 11, 2021
年末くらいから読書アカウントのTLに流れてきていた『推し、燃ゆ』。
ふらっとTSUTAYAに行ったとき、買うしかないと思い購入。
ツイートにも書いてある通り、読みたい本がある中で一気に優先順位をぶち抜いて読みたい本になりました(笑)
表紙のインパクト超強いですよね。
表現が現代的
ぼくが好きな作家さんは、東野圭吾さんとか宮部みゆきさんとか、年齢的に人生の先輩のことがほとんどでした。
『推し、燃ゆ』の作者の宇佐見りんさんは21歳。
この作品は、自分よりも歳下で、学生時代にスマホが当たり前にあった世代の作家さんの小説です。(ぼくは高校生のときに携帯(ガラケー)を買ってもらい、大学生でiPhoneデビュー)
読んでいると自然と入ってくる部分と、なんか少し若い人の話を聞いているみたいだなと思う部分と、とても面白かったです。
気に入った独特な表現をいくつかご紹介。
あたしは推しの存在を愛でること自体が幸せなわけで、それはそれで成立するんだからとやかく言わないでほしい。
なんとなくこれは時代を表してる言葉だと思いました。
好きなものを好きということが恥ずかしくない。
堂々と言えることの方がかっこいいって思える時代になっている気がします。
家というものは、乱暴に引かれた椅子や扉の音が体積し、歯軋りや小言が漏れ落ち続けることで、埃がたまり黴が生えて、少しずつ古びていくものなのかもしれない。
ぼくが家を扱うお仕事をしているので、親近感が沸いたというか、なるほどな〜と思った表現。
個人的にすごい好きです。
今日も地球は丸いし仕事は終わらないし推しは尊い
これは名言。
ぼくは特定の「推し」はいませんが、これにはすごく共感できます。
「生きづらさ」に共感
この作品には生きづらさを表現されていて、とても共感できました。
鍼灸が怪しまれるあかりに対して学校の先生が卒業はしたほうがいいと説得にかかります。
その時のあかりの言葉。
まともなことを言われている気がしたけど、あたしの頭の中の声が、「今が辛いんだよ」と塗り込めた。
聞きれる必要のあることと、身を守るために逃避していいこととの取捨選択が、まるでできなくなっている。
現実逃避って「逃げる」って意味でマイナスなイメージがある気がするけど、生き物にとって「逃げる」ってめちゃくちゃ大事。
高校生のときにこの感覚を持ってたら、ほんとうに生きづらいんだろうなと思いました。
Twitterでの感想
2021.1.14
推し、燃ゆ
(宇佐見 りん)一気読みだった。
自分もアイドルが好きで推しがいるので、共感できる部分が多かった。辛いことがあっても、テレビで笑っている姿を見るだけで元気が出るし、もし、推しが炎上しても推すことをやめられないと思う。#読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/6DLRzc2sTn— せくぞー (@SxltPp9JcR6auH2) January 14, 2021
『推し、燃ゆ』宇佐見りん #読了
“推しの世界に触れると見えるものも変わる。” 分かる〜!!!!
私生活は愚図だけれども、推しについて語るときが本当の自分。推しの生活を覗ける現代だからこそ、その言動に一喜一憂するのがすごく共感できた。バイトで怒られるのも苦虫を噛み潰したような生々しさ。 pic.twitter.com/1BuF9v5M2o— 依 (@mos___night) January 14, 2021
推し、燃ゆ/宇佐見りん
面白かった。推しがいる人はきっとめちゃくちゃ刺さると思うし、いない人も色々考えさせられる内容(自分は後者)だと思う
とにかく密度の濃い文章だった。読んでいる間中、ずっと重たいものが背中にのしかかっていて最後のシーンでやっと軽くなったようなそんな感じ。 pic.twitter.com/ERNWv2lvTk— あかる@読書 (@akaru111) January 12, 2021
宇佐見りん『推し、燃ゆ』#読了
推しが、ファンを殴って炎上した。
生きる上で必要な諸々が「ちゃんと」こなせないあかりにとって、オタ活は唯一頑張れることで、情熱で、生きるためのすべてだった。
読後、糸に絡まる女の子の表紙絵を思わず見つめた。これが、現代の純文学。 https://t.co/i8ytfpCHkl— 衣都@読書 (@7thno1to) January 12, 2021
宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』#読了
「推しが燃えた」という衝撃的な一文から始まる、アイドルオタクの女子高生の物語。
生きにくさを抱え、自分の身を削りながら“推し”にすべてを捧げる少女が痛々しくて愛おしい。共感できるところも多くて震撼。#読書好きと繋がりたい#読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/fvEt3tK0BX— みっけ (@mada_fantasy) January 10, 2021
#読了 「推し、燃ゆ」 #宇佐見りん
熱量が凄まじくてキリキリと胸が痛む。この感情は、ある一定の人たちには痛いほどわかるはず。一瞬のキラキラと、一瞬の絶望を一気に味わえる物語。推しとしか生きられない人生って、確かにある。推しだけがすべての人生も、確かにある。#読者好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/NZ9E1auweF— ふーちゃん (@fuuuuwriter) January 9, 2021
推し、燃ゆ/宇佐見りんさん
『推しが燃えた。』という不吉な一文で始まる、アイドルを応援する女子高生の心情を描いた作品。
人生をうまく生きられない主人公が、「推し」のためならと情熱を注ぐ姿は恐怖すら覚えました。
主人公の熱意だけでなく、葛藤や困惑が読み手に深く突き刺されました。#読了 pic.twitter.com/Dw7M3P2lzl— きょん@読書垢 (@kyon_reading) January 9, 2021
『推し、燃ゆ』宇佐美りん
初めての芥川賞候補作。推す人にとって推しとは何か、何のために推すのか、知らなかった推しの世界を堪能しました。時代を映し出すということが小説の役割でもあると感じました。
推しが燃えた。ファンを殴ったらしい…… pic.twitter.com/KQMfEWlgys— Kota@読書垢 (@zAoJF3j2ogbUTAO) January 13, 2021
*推し、燃ゆ* 宇佐美りん
自分の体力やお金や時間、すべてを懸けて推しを愛でる。一方的ではあるけれど推しを推すとき感じられる満ち足りた気持ち。
私にも少し心当たりが…🙈
節度を持たなくてはいけないと思いますが、推し活は生きる活力になる!のです🕊#読了 #読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/OTbdTXc7Kw— nico🕊 (@nico65175241) January 10, 2021
宇佐美りん先生
推し、燃ゆ推し本が芥川賞候補に!
推しに対する熱量が狂気のように迫ってきてそれをここまで昇華させるのもう素晴らしいとしか言えないわ。グッズを”迎え入れる”とか、握手会のあとは余韻に浸りたいので1日空けておくとか、徹底的に研究したと思われる表現連発です🎉#読書 #読了 pic.twitter.com/5WNgmbVVmE— くうた@ねこ派 (@Dotemac22) January 14, 2021
まとめ
字も割と大きく、120ページと1,2時間で読める作品です。
ぜひ読んでみたください!
ここまで読んでいただきありがとうございました!
ではまた!
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