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よみがえる変態 星野源による下ネタ満載おもしろエッセイ

書評

 

 

私は知っています。世間を面白くするには、世間を面白くしようとするのではなく、ただ自分が面白いと思うことを黙々とやっていくしかないのだと。

 

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よみがえる変態 あらすじ

とある人間が死の淵から帰ってきた。
――ただいま!!
エロも哲学も垣根なく綴った怒涛の3年間。
アルバム制作やライブ、ドラマ撮影に執筆。
やりたかったことは次々と仕事になったが、片時も休まる暇がない。
自分がなりたいと思う姿を追いかけるほどに消耗していく中、
突然の病に襲われた。
……まだ死ねない。
これから飛び上がるほど嬉しいことが起こるはずなんだ。
死の淵から蘇った3年間をエロも哲学も垣根なしに綴る。

星野源による下ネタ満載のおもしろエッセイ

『よみがえる変態』には下ネタ満載のエピソードだらけ。

最初のタイトルも「おっぱい」。

音楽や舞台の話でも気づけば自慰行為とAVの話。

それでも、星野源さんを嫌いになるどころか、愛着が湧いてくるんです。

下ネタというリスクの高いテーマにも関わらず、めちゃくちゃ面白いエピソード繰り広げる星野源さんの文章力に嫉妬します。

星野源は「脳動脈瘤破裂」と「くも膜下出血」で地獄を経験

『よみがえる変態』を読むまで知らなかったのですが、星野源さんは「脳動脈瘤破裂」と「くも膜下出血」を患い、開頭手術という大きな手術をしました。

この作品の後半はその手術の様子が描かれてます。

とても鮮明に描かれていて、ぼくはちゃんと読むことができませんでした。

血とか嘔吐とか、そういうの見たり読んだりするとぼく具合悪くなっちゃうんです。

星野源さん、ごめんなさい。

ですが、この作品がどうして『よみがえる変態』なのか、理解することができました。

自分の辛かった時期のことをこのように文章にして伝えられることがほんとにかっこいいです。

ぽっちゃり

「ぽっちゃり」というタイトルのお話がとても面白かったので、紹介します。

一言で言うと、男性と女性で「ぽっちゃり」の定義って違いますよねってお話。

安めぐみさんはぽっちゃりなのか、森三中はぽっちゃりなのか、どっちの意見に対しても論争が待っています。

そして、女性特有のぽっちゃりの使い方なども書かれているのですが、一番納得できたのはこの文章。

デブであろうとガリガリであろうと、それこそぽっちゃりであろうと、可愛い人は可愛いし、可愛くない人は可愛くない。そして可愛かろうが不細工であろうがデブはデブだし、ぽっちゃりはぽっちゃりなのだ。

物事の確信をついているな、と思いました。

「ぽっちゃり」の話には、ここでは紹介しきれない細かいシーンもあるので、ぜひ読んでみてください。

異性の友達やパートナーと「ぽっちゃり」について話してみるのもおもしろそうです。

心に刺さった言葉たち

 

もし、自分にとっての真っ直ぐな道が周りとズレていて悩んでいる人がいたら、一度道を外した馬鹿が言えることはただ一つだ。
飽きたならすぐにやめればいいが、好きなのなら、やめるべきではない。

 

星野源さんの言葉だから、好きなことを続けることの大切さが伝わります。
こういう大人になりたい。

 

「一部の人だけ聴いてくれればいい」なんてつまらないことは死んでも言わない。「どんな方法でもいいから売れたい」なんて恥ずかしいことは死んでも思わない。自分が面白いと思ったこと満足いくまで探りながら、できるだけたくさんの人に聴いてもらえるように努力する。それが我が地獄における、真っ当な生きる道だ。

 

「一部の人だけ聴いてくれればいい」、「どんな方法でもいいから売れたい」、何かを表現する人なら一度は思ったことのある言葉だと思いました。自分にも厳しい星野源さん、かっこいい。

 

昔から何度も「やることを一つに絞りなよ」と助言をもらい続けて来たけれど、好きな気持ち、やりたい気持ちがあるのだからしょうがないとここまできた。絞らなくて本当によかった。継続は力なり。人の助言を無視することもまた、ある意味力なり。

 

いろんなことに手を出しちゃう人っていますよね。ぼくもその1人です。星野源さんのこの言葉を聴いて、コツコツやり続ければいいんだなと思えることができました。

よみがえる変態 感想

 

凄い人だけど距離感が近く感じる文章ってすごいですよね。星野源さんのエッセイは距離感がとても近く感じます。

 


開始早々の「おっぱい」はさすがです。タイトルだけでなく、その話の内容も面白いので、最初で引き込まれてしまいます。

 

 

この記事の冒頭の文章はあとがきから抜き出しました。
あとがきがいい本、すごく好きです。

まとめ

去年から『そして、生活は続く』、『働く男』と星野源さんのエッセイを読んできました。

『よみがえる変態』は星野源さんのエロい部分が全開であり、闘病のことが描かれていて、より星野源さんの人柄が出ているように感じる作品です。

『よみがえる変態』の中に「夢の外へ」というお話があります。

星野源さんの曲の作り方が描かれていて、こうやって曲に魂を込めているんだと、感動した曲です。

ぜひ聴いてみてください。

音楽、演劇、作家、表現者として多才な星野源さんの「絞らなくて本当によかった」という言葉がめちゃくちゃ刺さりました。

ぼくもこの気持ちを忘れずに、このブログや抜き書き帳を続けていこうと思います。

ご感想や質問はこみーのTwitterのDMか質問箱にいただけると幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

ではまた!

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