自分に今必要な本を読むことができた気がしました。
同志少女よ、敵を撃て 早坂
失った命は元に戻ることはなく、代わりになる命もまた存在しない
『同志少女よ、敵を撃て』の舞台はヨーロッパ。
農村に暮らしていた主人公の女の子セラフィマが自分の村が襲われたことをきっかけに、狙撃手として成長していく小説です。
実際の戦争の資料なども引用されており、戦いのシーンだけでなく、ナチスへの反感や、人種差別の様子なども鮮明に描かれていました。
日本の戦争とは違った状況の部分もあれば、同じように国のためにと戦っている姿があり、その悲惨さは想像したくないほどです。
この記事を書いている2022年3月上旬はロシアの話題がすごいので、もし歴史に興味がある人は読んでみてもいいかもしれません。
透明な螺旋 東野圭吾
本当のものなんか何もない、人間はみんなひとりぼっち
『透明な螺旋』のテーマは親子愛だと思いました。
物語は1人の女性が家庭のある人の子ども身篭ってしまい、その子を産んだものの育てていけないことから児童養護施設へ子どもを捨ててしまうことから始まります。
さらに、そのほかの登場人物の親子が関わってくる物語が『透明な螺旋』です。
いつも一番その作品を表している一言をブログの冒頭に書いているのですが、今回はネタバレになってしまうので書くことができませんでした。
『透明な螺旋』、涙が出るシーンもありますので、ハンカチの用意をしてお読みください。
ブラックボックス 砂川文次
ずっと変わらない毎日を変わっちゃいけない毎日だと思い込もうとしてたから苦しかった気がするんだよなあ
『ブラックボックス』は2022年1月19日に第166回芥川賞受賞を受賞しました。
メッセンジャーという自転車で荷物を運ぶ仕事をする若者が主人公。
週5で8時間フルタイムで働くといったような定職につかない若者の、「不安」や「恐怖」の心情がとてもうまく描かれていて、若者には刺さるのではないかと思いました。
数日経ってから、じわじわ主人公の不安や葛藤を思い出してしまい、漠然とした焦りを感じました。
みんな一生懸命生きてるけど、「ちゃんと生きる」って難しいですね。
ルビンの壺が割れた 宿野かほる
実は私の中にはずっと悪魔が棲んでいたのです。
『ルビンの壺が割れた』はFacebookメッセージのやりとりだけで進む物語です。
未帆子様、水谷様という書き出しが何度も繰り返され、文通しているような感じになります。
短めで読みやすく、人によっては1時間くらいで読めてしまう物語です。
最初は綺麗な過去の恋愛のエピソードが語れるのですが、だんだん雲行きが怪しくなっていく感じが、ミステリアスでおすすめです。
AmazonAudibleで聴いた本
車の移動中は、AmazonAudibleで本を聴いています。
ビジネス本をメインに聴いていますので、今回はこちらもご紹介。
スタンフォード式疲れない体
『スタンフォード式疲れない体』では運動や睡眠、食事などの基本的な健康法から、プロのアスリートが実先生しているテクニックまでが掲載されています。
睡眠や運動についてはよく聞く話もあったのですが、呼吸法についてはあまり聞いたことがなかったので、とても新鮮でした。
「IAP呼吸法」という息を吐くときにお腹を凹ませない呼吸法について書かれています。
疲れない体に掲載されているIAP呼吸法についてという記事もありました。
若い人の健康意識って年々高まっている感じがするのはぼくのまわりだけですかね?
人は話し方が9割
きっと社会人を何年か経験してきている人なら、当たり前のことを文字にしたものじゃないかと感じるのではないでしょうか。
人と話すときは相手を喜ばそうという基本的な気遣いがメインの自己啓発?本です。
書面で読むなら目次のところを中心に立ち読みでいいかもしれません。
それでも、自分中心に話してしまうのは気をつけようと思いました。
行動最適化大全
樺沢先生はTwitterやYouTubeなどで発信している精神科の先生です。
この作品で印象に残っているのは「朝散歩」でした。
5分でいいから朝散歩しましょうと何度も語りかけてきます。
5分のつもりで外に出てみると、意外と10分、15分と散歩しちゃったりしませんか?
日光を浴びると体内時計がリセットされ、ちゃんと夜に眠くなります。
朝散歩の他にも、「スマホを1日2時間に抑えよう」、「夜に予定を入れることで仕事を絶対に終わらせるように効率をあげよう」など、ちょっとした努力でハッピーになれる方法をまとめくれているので参考になりました。
世界の「頭のいい人」がやっていることを一冊にまとめてみた
認知科学評論家として「ホンマでっか!TV」に出演していて、中野先生の存在を知りました。
中野先生は頭のいい人しか入れないMENSAの会員でもあります。
頭のいい人の特徴は、他人の目や意見をいい意味で気にしない人なんだなと、この本を読んで改めて感じました。
一番印象に残ったのは、嫌な仕事も考え方を変えて楽しくしている人の話です。
これなら自分でもできることなので、すぐに取り入れたいと思いました。
まとめ
『ブラックボックス』がとてもじわじわきています。
理由はいくつかあるのですが、主な理由としてはこんな感じ。
・コロナの時代にフリーで仕事をして生きる若者に共感
・ちゃんとしなきゃという漠然とした不安に共感
・確定申告の時期で税金関係で捕まってしまった主人公を見て焦る
などなど、どこか他人事ではないように感じ、すごい刺さった作品でした。
親もこの作品を読んだのですが、こんな感じかってあまり面白くなさそうなリアクションをしていました。
ぼくの感想を伝えたら、すごく納得していましたが(笑)
『ブラックボックス』、こみーの中の2022年上半期ベスト1を取る作品かもしれません。
3月はもう少し多くの本を読めたらいいなと思います。
ご感想や質問はこみーのTwitterのDMか質問箱にいただけると幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
ではまた!
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