本の出会いも人の出会いと同じように、今この時だから仲良くなれるときがあると思う。
リフレイン 五十嵐貴久
お願いです、先生。わたしを救ってください。お願いしますおねがいしますおねがいしますおねがいしますおねがいしますおねがいしますおねがいしま
『リフレイン』の冒頭は「はじめに」というたくさんの注釈から始まります。
そのなかを一つ抜き出します。
・本書では「青美看護専門学校火災事件」を扱っているが、犠牲者が百二十名を超えていることもあり、ノンフィクションという形での発表について、保護者、学校関係者の許可が得られなかった。また、一部遺族から本書の内容について抗議があったため、人物名、場所、致命、時期、時間その他について、意図的に変更を加えている。
この文章を見ると、『リフレイン』の話は実話を元に作られてるんじゃないかと思いますよね?
実際に検索予想ワードに「青美看護専門学校 実話」なども出てきます。
このような注釈が3ページ分も最初にあるのでびっくりです。
物語に入る前から緊張感を与えてくる作品、さすがですね。
わたしたちは銀のフォークと薬を手にして 島本理生
大人になるって、この人を好きになるとは思わなかったっていう恋愛が始まることかもしれない。
『わたしたちは銀のフォークと薬を手にして』に出てくる椎名さんは、何度も主人公の知世に美味しいご飯を食べにいこうと、旅行に誘います。
美味しいご飯、旅、優しい性格。
同性のぼくから見ても、椎名さんはなんか余裕があってかっこいいなと思いました。
実はこの椎名さんには事情があって普通に生きていくのが困難な状態なんです。
美味しいご飯と旅を通じて人を認めて受け入れていく様子がとても綺麗に描かれている作品でした。
sex 石田衣良
性には命の豊かさと、世のなかの決め事を超えるスリルがある
『sex』は文字通り、「sex」がテーマの短編集です。
はじめて官能小説というものを紙媒体で読んだのですが、かなりエロくて興奮しました。
作中でも、「なんでみんな写真やビデオが好きなんだろう。文字のほうが断然いいのに」というセリフが出てきます。
いわゆる18禁のエロい表現がたくさんある官能小説ではなく、大人の恋愛の延長にあるエロさがとてもよかったです。
それでも、あなたは回すのか 紙木織々
でもさ、本当は飛び出したいくせに、それでいいのかい?
『それでも、あなたは回すのか』の冒頭は就職活動から始まります。
そこからソーシャルゲームをつくっている会社に就職。
主人公の、組織の中で何か役に立ちたいと空回ってしまう焦りや、社会人や会社としてできることやできないことを学んでいく成長が、とてもワクワクする作品でした。
自分が個人事業主として働いていることに加え、ソシャゲに一時期ハマっていたので、とても新鮮な気持ちになった物語です。
本を読む人だけが手にするもの
人生における偶然の素晴らしい出会いを、効率的に設定することなどできはしない。本との出会いも、同じなのである。数をこなそう。
『本を読む人だけが手にするもの』の作者、藤原和博さんは、東京都初の中学校の民間人校長として杉並区立和田中学校の校長を務めた人です。
朝礼だけの学校というメディアを運営していて、全国で講演会やセミナーを開催しています。
本書の目次は以下の通り。
序章 成熟社会では本を読まない人は生き残れない
第1章 本を読むと、何が得か?
第2章 読書とは「他人の脳のかけら」を自分の脳につなげること
第3章 読書は私の人生にこんなふうに役立った
第4章 正解のない時代を切り拓く読書
第5章 本嫌いの人でも読書習慣が身につく方法
付録 藤原和博の「これだけは読んでほしい」と思う本・50冊
どうして本を読むことがいいことなのかが書いてある本でもあり、これからの時代の生き方が書かれている本でもあります。
ぼくはたまたま、自然と本を読むことができましたが、なぜ本を読むべきなのか改めて考え直すことができました。
三千円の使いかた
今の生活をもっと楽しむ、という人生やお金の使い方もあるはずだ。
『三千円の使いかた』ってタイトル、とても惹かれますよね。
パッと3,000円渡されて好きに使っていいよって言われたら、みなさん何に使いますか?
ぼくはきっと欲しいハードカバーの本に使っちゃう気がします(笑)
『三千円の使いかた』は一番若い美穂を軸に考えると、祖母、母、姉の4人の女性のお金の使い方や考え方が描かれている物語です。
結婚、子育て、老後、ライフステージが変わっていくなかで、お金の使い方や考え方って変わりますよね。
小説なんだけど他人事じゃない危機感もあり、親子、パートナー、いろんな人とこの作品をきっかけにお金の話ができると思います。
AmazonAudibleで聴いた本
モモ ミヒャエル・エンデ
はじめてAmazonAudibleで小説を挑戦しました。
ナレータは名探偵コナンの声優で有名な高山みなみさん。
1人で何役も演じる高山みなみさんの技術に驚きました。
『モモ』は灰色の男が人間の時間を奪ってしまうという物語。
みんな時間を節約するようになったけど、全然幸せそうじゃない。
あの頃に戻ろうとする主人公モモを応援したくなるお話です。
とても考えさせられる作品でした。
自分を操り、不安をなくす 究極のマインドフルネス DaiGo
メンタリストDaiGoさんの著書のひとつ。
歩行瞑想って瞑想があるの、はじめて知りました。
足が地面に着く瞬間、地面を蹴る感覚、そこに意識を向けて歩くだけいのだそうです。
マインドフルネスとか瞑想とか、本を読んだり情報を得たりしているのですが、なかなか続かないですよね。
ちょうど知り合いで朝の6時からzoomでみんなでヨガをやっている人がいるので、来週から参加しよかなと思いました!(6時は早いですよね…)
文章で飯を食う方法。: ~文章だけで年 1 億稼ぐ!「売れる文章術」完全解説~
文章を書くことを軸にこれから活動していきたいと考えていたので、読んでみた作品。
作家なのか、編集者なのか、その違いが書かれていて、いい気づきを得ました。
snsの時代に特化された本なので、ファンの作り方や、その継続方法なども書かれています。
ぼくもこのようにブログやニュースレターをしているので、とても参考になりました。
まとめ
BOOK AND BED TOKYO に先日行きました。
そこで出会ったのが、先ほど紹介した藤原和博さんの『本を読む人だけが手にするもの』。
本を読む、文章を書く、そういった本に通じて書かれていることは、「乱読」をしろです。
いろんなジャンルの本を読めとのことです。
どうしても小説が多くなってしまいますが、その間に普段読まないようなジャンルも読んでいこうと思いました。
また、AmazonAudibleで聴いた『モモ』は学生のときに読んでおきたかったなと思いました。
とても考えさせられる話で、子どもと一緒に親も楽しめる作品なのかなと感じます。
『モモ』、おすすめです。
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最後まで読んでいただきありがとうございました!
ではまた!
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