ミステリーに没頭した夏だった
新世界より
この物語は1000年後の日本のお話です。
人間たちは「呪術」と呼ばれる魔法を使うことができます。
「魔法使いの子どもたちが繰り広げるファンタジー小説」というとポップな感じがしてしまいますが、主人公たちの冒険の物語です。
この作品は文庫本だと上中下の3冊、ハードカバーだと上下巻の2冊。
とにかく長いです(笑)
特に最初の方は説明が多かったり、これといった展開がないため、ここで挫折してしまう人も多いそうです。
長編小説ですが、後半になってくると
「あとこれくらいしか残りのページないけど、もう終わっちゃうの?」
と、もっと物語の続きが気になるようになります。
時間はかかりますが、それほど熱中できる作品です。
本日は、お日柄もよく
1ページ目の「スピーチの極意 十箇条」での時点でなるほど!と引き込まれまれてしまいました。
1章の冒頭では誰もが経験のある長くてつまらない校長先生のお話のようなスピーチから描かれているので、あー、わかるーといきなり共感です。
その後のこと葉のアクシンデントは笑ってしまいますが、何よりも久美さんのスピーチの破壊力が読者をこの本から逃げさせないですよね。
1章のインパクトが素晴らしい作品です。
medium
『2020年本屋大賞ノミネート』
『第20回本格ミステリ大賞受賞』
『このミステリーがすごい』 2020年版国内編 1位
『本格ミステリ・ベスト10』 2020年版国内ランキング 1位
『SRの会 ミステリベスト10 』 1位
『2019年ベストブック』
この作品は数々の賞を受賞しています。
この作品のキャッチコピーは「すべてが、伏線」。
この言葉よりも『medium』を表せる表現はないのかなと思うくらい、最高のキャッチコピーです。
ぜひ、翡翠ちゃんに論破されてください。
invert
『invert』は数々の賞を受賞した『medium 霊媒探偵城塚翡翠』の続編です。
2021年7月7日の発売でしたが、発売から1週間後に早くも10万部を突破しています。
すべての話が犯人の視点で描かれる倒叙ミステリー。
前作の『medium』とは違った面白さがあります。
本屋さんでも、2冊一緒に置いてあるところが多いようなので、ぜひ気になる方は『medium』からお読みください!
リハーサル
この作品は今販売されているリカシリーズの4作目になります。
この作品から「リカ・クロニクル」という年代記として書かれるようになりました。
4作品までのリカシリーズを年代順に並べてみると
『③リバース』→『④リハーサル』→『①リカ』→『②リターン』
となります。(数字は発売した順番)
『リハーサル』はリカの看護師時代の話です。
リカの過去編、怖いけど面白い!
八日目の蝉
「誘拐」をテーマに描かれた物語で、2011年に公開された映画が話題になりました。
誘拐した犯罪者も、子どもを誘拐された両親も、誘拐された本人も、みんなが共通して感じているのは「なんで自分なの」という言葉。
特に、誘拐された被害者である恵理菜の価値観が変わっていく姿が、読んでいて辛くもあり応援もしたくもなります。
「誘拐」という特殊な経験を持つ人間の視点が描かれている作品です。
この作品を読んで小豆島に行きたくなりました。
#駄言辞典
【駄言・だげん】とは
「女はビジネスに向かない」などの思い込みによる発言。
特に性別に基づくものが多い。
相手の能力や個性を考えないステレオタイプな発言だが、言った当人には悪気がないことも多い。
この本で駄言という言葉を知りました。
性別の境界が曖昧になり、個性や多様性といった価値観がここ数年で一気に広まってきているように感じます。
昔ながらの考え方やコミュニケーションと考えられていたことが、人を傷つけるようになり、それがSNSで拡散されるようになりました。
もちろん、個人の偏った価値観もあると思いますが、多くの人がこのような駄言によって傷つけ傷ついてしまっているのではないでしょうか。
職場や親子といった年齢の違う人とこの本を一緒に読むと面白いかもしれません。
まとめ
6月は『新世界より』しか読めなかったので、6,7月のまとめとさせていただきました。
ハードカバーだったり長編ものに挑戦した夏でした!
実はつい先日もハードカバーの作品を購入してしまい、またまた更新が遅れていまいそうです。
引き続きよろしくお願いします。
もし今回の要約が面白いと感じでいただけたら、こみーのTwitterのDMか質問箱にいただけると幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
ではまた!
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